名古屋大学 呼吸器内科
教授 石井誠
この度、2022年12月に、PROMISE試験の代表を拝命いたしました名古屋大学呼吸器内科学 石井誠でございます。謹んでご挨拶申し上げます。 PROMISE試験は、多分野合議による間質性肺炎診断に対する多施設共同前向き観察研究 (Providing Multidisciplinary ILD diagnoses (PROMISE) study)です。間質性肺炎はしばしば正確な診断が難しいため、より正確な診断と適切な医療の提供のためには、臨床医,放射線科医,病理医が合議により診断する、多分野集学的検討(MDD)診断が重要です。一方で多忙な診療の中でMDD診断を行うことは難しい状況です。 そこでオンライン上でMDD診断を行う有用性の検証と診断補助AIシステムの有用性を検証する間質性肺炎の前向き研究である本研究が2020年より開始となりました。多くのご施設に本研究の趣旨にご賛同をいただき、臨床の大変お忙しい中、2022年末までに223施設に参加登録、症例数も予定以上の2812例の登録をいただき、世界に誇る質の高い貴重なデータベースを構築することができております。これもひとえに参加施設及びMDDチームをはじめとした関係の皆様のご尽力の賜物と存じます。2023年度は、登録3年後のMDD診断も始まる予定であり、関係の皆様にはご負担をおかけ致しますが、何卒よろしくお願い申し上げます。本研究を通じてMDD診断が診療の一助として患者さんへより質の高い医療の提供ができることを願い、関係する学会が共同して保険収載も目指した活動も継続して参ります。 どうぞ本研究へのより一層のご支援とご理解を賜れますよう何卒よろしく願い申し上げます。
浜松医科大学 内科学第二講座
教授 須田隆文
PROMISE/IBiS共同研究は、前向きに2,700例の間質性肺炎患者を登録する国内で最大のレジストリです。その中で、IBiS研究は1,000例の特発性間質性肺炎患者を登録し、同時に診断時の血清を収集し血清レポジトリを構築します。また、登録していただい症例につきましては、呼吸器内科医、放射線科医、病理医3者のエキスパートによる中央MDD診断をお返ししますので、先生方の診療にもきっとお役立つものと考えております。本研究の成果によって、国の指定難病でもある特発性間質性肺炎の「MDD診断に基づく正確な疾患疫学」が明らかとなり、また「診断や予後を反映する新規血清バイオマーカー」の開発などにつながることが期待されます。また、レジストリデータを用いたAI診断システムの開発にも挑みます。
皆様には、COVID-19の対応などでお忙しいところ申し訳ございませんが、是非、我が国の特発性間質性肺炎の診療において大きな意義をもつ本研究にご協力いただけますようお願い申し上げます。
名古屋大学医学部附属病院
メディカルITセンター
特任助教 古川大記
コロナ禍で大変お忙しい中、PROMISE/IBiS両試験にご参加を賜りまして誠にありがとうございます。
間質性肺炎の診断にはエキスパートが集まって診断する事が重要(=MDD診断)とされますが、実際に本邦で実現可能な施設は限られており、未診断の患者さんも非常に多く、本邦における間質性肺炎の実態はわかっていません。本試験を通じて、間質性肺炎診療の実態を明らかにし、さらに参加して頂いた方の診療の一助となることを願っております。
事務局として至らぬ点も多々あるかと存じますが、両試験の成功と遠隔MDD診断・AI診断へ向けてより一層尽力してまいります。
症例登録にあたりましてご質問・ご意見等ございましたら、遠慮なく事務局宛にご連絡いただきたく存じます。
コロナ禍で大変お忙しいところ誠に恐縮ではありますが、引き続き数多くの症例登録にご協力を賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。
浜松医科大学 内科学第二講座
助教 藤澤朋幸
コロナ禍の大変な日常臨床のなか、全国多数の御施設の先生方より多くのILD症例をご登録いただきありがとうございます。私自身も、試験の計画や実施、エキスパートの先生方によるMDD診断やそのルール作成、症例の目合わせなどを通して、ILD診療をより深く考える機会をいただいています。試験に関わる全ての皆様に感謝申し上げます。
今後もたくさんの症例をご登録いただき、是非とも両試験を成功に導けるよう先生方と手を携えて事務局一同取り組んでまいります。
今後ともよろしくお願い申し上げます。
浜松医科大学 内科学第二講座
特任助教 穗積宏尚
新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、診療ならびに感染対策に大変ご多忙のところ、両試験にご参加頂きまして誠にありがとうございます。
特発性間質性肺炎(IIPs)を含む間質性肺疾患の診断や治療方針の決定は容易ではありません。患者さんに正しい診断に基づいた適切な医療を届けるためにも、遠隔MDD診断システムの確立と普及はとても重要な挑戦であると考えています。また、IIPsのガイドラインをより質の高いものにアップデートしていくためにも、MDD診断に基づいた正確な疫学的データを得ることが必要です。そのほかにも、MDD診断の代替となるような新たなシステム、例えば、人工知能(AI)を用いた診断法や、新しいバイオマーカーの開発もきわめて重要な課題であると考えています。
大変恐縮ではございますが、どうぞ宜しくお願い申し上げます。